医療従事 監修者からのメッセージ

かれこれ25年くらい前からインターネット依存という概念が注目されるようになりましたが、2018年に世界保健機関がオンラインゲームがやめられず生活にも支障をきたす状態を医学的概念として定義したことから、インターネットやオンラインゲームとの付き合い方がさらに注目されるようになりました。

しかしながら、老若男女問わずインターネットの恩恵を受けて生活している現代人にとって、もはやどこまでが正常範囲のインターネット使用でどこからが要注意なインターネット使用か線引をするのが難しい状況です。「ゲームばかりやっていないで勉強しなさい」という親御さんが実はSNSに夢中になっているなどという例は沢山あることでしょう。

依存症や障害という言葉はセンセーショナルなので、もしや我が子はインターネット依存、ゲーム障害なのではと心配するがあまり、大人の懸念を批判の言葉として子ども達に伝えて、ついつい子ども達と対立してしまう親御さんも珍しくありません。いつの時代もそうですが、子どもの遊びや生活を知らない大人と大人は子どもの気持ちを理解してくれないと感じる子どもは対立しやすく、うまく行きません。

このユーギクリエイターはインターネットやオンラインゲームの登場で幾分減ってしまった子どもと大人が楽しく過ごせる時間を取り戻すひとつのツールになるはずです。一緒に子ども達と遊びながら、適正で健康的なインターネットやオンラインゲームとの付き合い方を話し合うきっかけとなることを願っています。

 

 ユーギクリエイターの開設によせて

 
 よく指導案を読んでいると、冒頭の興味・関心の記載で「ゲーム感覚で」と書かれているものを目にすることがあります。子どもたちは強制的に勉強させられることを嫌いますが、基礎・基本的な部分ほど知識・技能として身に付けることが第一義で、興味がわかない部分であることが多いようです。指導者としてはなんとしても嫌いにさせず興味・関心を失わないように事例や題材を練り、その中で引きの強いゲームが選択されるのだと思います。

 一方で、世間や保護者からしてみると、ネット・ゲームはお金がかかり、長時間の利用で依存や健康被害の危険があるなど、よい印象がありません。また、各種の通信講座や塾の自習教材でもゲーム的なものはよく見かけますが、勉強臭さがにじみ出ているため、保護者の強制力が無い限りは持続しないようです。

 子どもは遊びの天才です。公園で遊ぶ就学前の子どもたちを見ていても、公園の遊具でただ遊んでいる状態から、勝手に何らかの「しばり」や「ルール」を作り出して皆で共有して、新しい遊びを作り出しています。「ここから外に出たらアウトにしよう」「この線は踏まないようにしよう」など、そばにある使える物を駆使して昇華していきます。

 このサイトでは数多くのカードを使った遊び方を提示していますが、絶対的なものではありません。公園と同じく「場」を提供しただけです。書き加えたり減らしたり、他のゲームのカードを混ぜたり組み合わせたり。大人の常識にとらわれない使い方もできるのです。

 スマホで遊ぶゲームは飽きる前に画面が切り替わり、刺激的なストーリーで縛り付けます。それは、そのように作ることで時間を使わせ、結果的にお金を稼ぐ仕組みになっているからです。時間は誰にとっても同じだけあり、無駄にも有効にも使えます。スマホゲームに時間を奪われ、従わされた頭を作るよりも、ゲームで体を動かしたり、創作したりする時間や頭を作ってみませんか?

 

 「ユーギクリエイター」製作者からのメッセージ

 このサイトは、お子さんのネット利用時間、ゲーム利用時間が気になった時に、別のゲームで遊んでみる、ゲームを作ってみるという事を目的と設定することでネットやゲームに触れる時間を減らすことを目的としたサイトです。保護者や指導者の方がお子さんに教えることが出来るようになるための教材も用意されています。

 ネット依存(ゲーム障害)に関する情報や対策などの資料も用意しておりますので、ぜひご活用ください。